2014.08.12
さるすべり
最近よく家のお庭などに咲いている花で「さるすべり(百日紅)」という木があり、
インスパイアードのご近所さんのお宅にも所々で見かけます。
毎年8月頃に花を咲かせる木のようで、「さるすべり」の名前の通り、幹の表面がつるつるしていて、
木登り上手なお猿さんもつるっと足を滑らせてしまいそうに見えます。
(実際は簡単に登ってしまうそうですけど。)
私は植物の名前にそれほど興味はありませんでしたが、この木だけは名前を知っていたんです。
というのも、大学時代好きだった小説家、太宰治の作品の中に百日紅が出てくるんですね。
「おさん」という小説で、主人公の女性の旦那さんが、
「さるすべりは、これは、一年置きに咲くものかしら」と、庭を眺めてふと妻につぶやくんです。
その後旦那さんは旅に出かけ、それが夫婦の最後の会話となってしまうのですが。
今思えばちょっと暗いストーリーではありますが、百日紅ってどんな木なんだろう?と思って調べたのを思い出しました。
小説や映画に出てくる花や木の名前で忘れられないもの。皆さんの心の中にもありますか?